東海会の活動について

支援活動報告

日本弁理士会東海会が各地で行った支援活動をご紹介しています。

2011/08/31

日本弁理士会東海支部主催「愛知県立知立高等学校における知的財産授業」

1.事業名:日本弁理士会東海支部「愛知県立知立高等学校における知的財産授業」

2.日 時:平成23年7月8日(金) 9:00~10:50(第1、2限)、平成23年7月12日(火) 11:00~12:50(第3、4限)

3.場 所:愛知県立知立高等学校

4.実施者:(主催)特許庁・(独)工業所有権情報研修館 (運営)愛知県立知立高等学校

5.内 容:商標権とは

6.対象者:第1学年4クラス 160名(2クラスずつ2日間に亘って講義)

7.担当部署:日本弁理士会東海支部 教育機関支援機構

8.講 師:教育機関支援キャラバン隊 隊員 齊藤 純子(7月8日)、山本 喜一(7月12日)

9.コメント:
 1学年1クラス約40名を対象に2クラス、商標法を中心に講義しました。最初に、文房具の例をあげて、特許、意匠、商標についてどのようなものが対象となるのかについて説明をしました。商標については、具体例を挙げながら、商標の機能の概念を把握させた後に、商標の登録要件について説明しました。また、IPDLによる商標の調査方法を説明しました。「知的財産」や「弁理士」のことをほとんど知らない生徒たちでしたが、50分の授業の中で、商標とは何か、なぜ商標を保護する必要があるのかについてのイメージを大凡掴んでもらえたと思います。授業中の態度は非常によく、興味をもって受講している様子でした。


日本弁理士会東海支部 教育機関支援キャラバン隊
隊員 山本 喜一

2011/08/31

岐阜大学産官学融合本部主催「知的財産セミナープレ遊GO」

1.事業名:岐阜大学知的財産セミナープレ遊GO「事例に学ぶ知的財産権」

2.日 時:平成23年7月8日(金)16:30~17:30

3.場 所:岐阜大学産官学融合本部 1階ミーティングルーム

4.実施者:(主催・運営)岐阜大学産官学融合本部

5.内 容:イスのデザインの模倣に関しての著作権法、並びに不正競争防止法上のトラブル

6.対象者:岐阜大学産官学融合本部職員、一般企業関係者等、約25人

7.担当部署:日本弁理士会東海支部 教育機関支援機構

8.講 師:日本弁理士会東海支部 教育機関大学支援キャラバン隊 隊員 廣江 武典

9.コメント:
 事例に学ぶ知的財産権というテーマで毎月開催されるセミナーにおいて、今回は「イスのデザインの模倣に関しての著作権法、並びに不正競争防止法上のトラブル」について解説しました。取り上げた判例は、東京地裁平成21年(ワ)第1193号平成22年11月18日判決言渡です。
 原告のストッケ・エイエス社が、被告のアップリカ・チルドレンズプロダクツ(旧アップリカ社)に対して、原告製品のトリップトラップチェアーのデザインを模倣されたとして著作権侵害、並びに、原告らの周知な商品等表示である原告製品の形態を使用する不正競争行為に該当するとして差止め、及び、損害賠償を求めました。
 争点となったのは、(1)被告の製品が、原告製品に係るデザインの著作権侵害にあたるか、(2)被告の製品の販売行為が、不正競争行為(不競法2条1項1号)にあたるか、でした。
 まず、(1)についてですが、「原告製品は、イスのデザインであって、実用品のデザインであることは明らかなので、その外観において純粋美術や美術工芸品と同視し得るような美術性を備えていると認めることはできない。よって、著作権法による保護の対象とはならない。」と裁判所は判断し、著作権の侵害は認めませんでした。
 次に、(2)についてですが、「原告製品と被告製品の形態は類似しており、さらに、原告製品は昭和52年の販売開始からその販売数量が、年々増加し、平成17年度には年間約4万脚が販売されていることを考慮すれば、原告製品の形態は、原告ストッケ社の商品等表示として周知なものになっていたといえる。そして、両者の製品の需要者、及び価格帯もほぼ同じであるため、被告製品は、原告製品との関係で、混同のおそれがあると認められる。」と裁判所は判断し、被告製品の販売は、不正競争行為に該当すると認めました。
 原告のストッケ・エイエス社は、日本でその形状等について特許権や意匠権を取得していませんでしたが、原告製品が日本で有名であったため、不正競争防止法で適切に保護できました。参加者の方には、一つの製品が、特許法等以外の法律によっても多面的に保護ができるよい事例を紹介できたと思います。

日本弁理士会東海支部 大学支援キャラバン隊
隊員 廣江 武典

講義の様子 講義の様子

原告製品 原告製品

被告製品 被告製品

2011/08/31

日本弁理士会東海支部主催「愛知県立愛知商業高等学校における知的財産授業」

1.事業名:日本弁理士会東海支部「愛知県立愛知商業高等学校における知的財産授業」

2.日 時:平成23年5月27日(金) 13:20~15:10(第5、6限)

3.場 所:愛知県立愛知商業高等学校

4.実施者:(主催)日本弁理士会東海支部 (運営)愛知県立愛知商業高等学校

5.内 容:商標の地域ブランド化への取組みと地域ブランドの保護、活用

6.対象者:第3学年9名(課題研究)

7.担当部署:日本弁理士会東海支部 教育機関支援機構

8.講 師:教育機関支援キャラバン隊 隊員 山本 喜一

9.コメント:
 商業高校の3学年のうち課題研究「マーケティング研究」専攻者9名を対象に、地域貢献を行う際に、商標をどのように活用するかについて講義しました。地域に根付いた登録商標(通常の登録商標および地域団体商標)について、全国的に著名なものおよび愛知県内で知られているものの具体例を挙げながら説明しました。また、商標権取得を含め、地域ブランド化のための手段について説明しました。地域貢献を行う際に、地域資材を用いた商品化のみならず、商標についての地域との関係の重要性を理解してもらえたと思います。

日本弁理士会東海支部 教育機関支援キャラバン隊
隊員 山本 喜一