東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2006/11/05

日本弁理士会の社会貢献(日本弁理士会知的財産支援センターと東海支部)

 1999年4月1日、弁理士の個人的社会貢献活動の限界を打破すべく、組織としての社会貢献活動へという目的で日本弁理士会知的財産支援センターが設立されました。
 この支援センターの活動は、対外的な支援事業が主で、それに要する経費は弁理士が毎月支払う日本弁理士会の会費から捻出されるものであり、国・県等からの資金による活動ではありません。純粋なるボランティア活動として位置づけています。

活動の例は、
(1)県などの地方公自治体と日本弁理士会が協定を締結し、その県での知的財産戦略に対応して、知的財産制度を一般市民に啓発するためのわかりやすく面白い寸劇(「商標エンターテイメントセミナー」・「特許エンターテイメントセミナー」)を開催したり、小中学校に出向いて知的財産教育としての面白授業や電子紙芝居を行なうこと、全国特許無料相談会の運営、

(2)大学・高専等の知的財産教育・知的財産管理(大学財本部)等を積極的に大学等に出向いて支援することや、内閣府等主催の産学官連携推進会議で寸劇(日本弁護士連合会と共催)や相談会、発明協会主催の発明展の審査等、

(3)総務省と共催する中小企業の支援としての、「ITベンチャー知的財産戦略セミナー(全国的に開催)、での指導講師、中小企業庁と協力して行なう中小企業対応用のセミナー等、

(4)経済的に恵まれていない企業・発明家個人に対し、出願に係る弁理士費用・特許印紙代を給付したり、融資する出願等援助制度を運営する(毎月申請があるので、特許性と経済性を審査)等数多くのことをしています。

 このような活動は、約80人の運営委員と全国の弁理士(支援員)によって行われています。
ところで、以上紹介しました知的財産支援センター活動の原点の多くは、支部の活動にあります。

 例えば東海支部では、支援センター設立以前から社会貢活動をしており、特に2000年(私が東海支部支部長の時)には全国に先駆けて「休日無料パテントセミナー」を開催するとともに、無料相談会ではインターネットによる特許検索などの実施指導をしています。教育支援機構も東海支部が発祥の地です。このように支部活動が活発な地域においては、知的財産支援センターは全国一斉に行う事業を除き、支部独自の社会貢献活動を尊重して活動します。

 日本弁理士会の社会貢献活動は、日本弁理士会支援センターと支部の両輪によりよるものといえます。読者の方が支援を必要とする場合はまず、東海支部にご連絡下さい。


日本弁理士会 知的財産支援センター
副センター長 弁理士 飯田 昭夫