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新聞掲載記事

更新:2006/12/06

出願審査請求

 特許権は、書類を揃えて特許出願するだけでは取得できません。特許権は、特許庁が特許出願を審査し、特許権を受けることができる発明であると判断して初めて発生します。審査を受けるためには「出願審査請求」という手続を行う必要があります。特許庁は審査の促進を図るために、数多くの特許出願の中から、特許権を取得できる発明であるかを審査してほしいと請求された特許出願についてのみ審査し特許を付与します。

 出願審査請求は、誰でも、どの出願に対しても行うことができますが、出願の日から3年以内に行わなければなりません(特許法第48条の3)。3年間あれば、その特許出願について審査の必要性を判断できると考えられるためです。

 一方、3年経過時点で審査請求されない場合は、特許権取得の意志無しと判断され特許出願が取り下げられたものと見なされ、二度と権利化することはできなくなります。特許権を取得したい出願については、出願から3年以内に忘れずに審査請求を行いましょう。なお、審査請求には、請求項の数に応じた手数料を支払う必要があり、所定の条件を満たせば手数料が免除・減免される制度があります。詳しくはお近くの弁理士までご相談ください。

弁理士 松岡 陽子