東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2005/07/29

好評の「休日パテントセミナー」

 平成12年度から始まったこのセミナー(当初は名称が多少異なっていたようですが)も、今年度で6年目になります。始まった当初は、いわゆる知的所有権登録による被害が多かった東海地区において、知的財産の真のエキスパートである弁理士が、知的財産権に関する「本物」の市民講座を開設することで、上述のような被害の発生を防止する、という色彩が強かったようです。このためか、平成12年度、13年度においては、特許や商標の制度の概要や、大まかな手続の流れ、といったような、基礎的な内容の講義が行われていたようです。
 その後の(平成14年度以降の)休日パテントセミナーにおいては、基礎的な内容だけでなく、最近のトピックや、権利の有効活用などの、より進んだ内容が織り交ぜられるに至っております。また、開催地も、平成14年度からは、静岡など名古屋以外の地区でも開催されるようになりました(名古屋と内容や回数が異なることがありますが)。

 このように、過去何年間かにわたる、休日パテントセミナーや、日本弁理士会東海支部の主催・共催のその他のイベントを通して、この地域の皆様の知的財産権制度に関する知識レベルがかなり高くなってまいりました。複数年度にわたって何度も足をお運びいただいている方もいらっしゃいまして、嬉しい限りです。また、休日パテントセミナーが始まった平成12年頃は、お仕事として知的財産に関与しているわけではない一般の方々(いわゆる個人発明家の方など)のご参加が多かったものの、回を重ねるにつれて、中小企業の経営者の方や特許担当者の方、あるいは大企業の技術者の方など、知的財産に深く関連する業務に携わっていらっしゃる方々のご参加がかなり多くなってまいりました。
 その一方で、新たに知的財産に興味を持たれて、初めて休日パテントセミナーに参加された、という方々も毎年確実にいらっしゃいます。例えば、大学における知的財産部門の創設の影響でしょうか、学生の方のご参加もございます。

 このように、年を重ねるごとに、内容・開催地域・参加者層が拡大していっている休日パテントセミナーですが、今年度も好評につき(?)開催させていただきます。今年度の休日パテントセミナーは、9月17日(土)の愛知県産業貿易館を皮切りに、近年の参加者層の拡大(特に参加者のレベルの分化)に、より適切に対応できる形で開催してまいります(例えば、レベル別開催や対象レベルの表示などを検討中です)。また、今年度は、愛知・静岡両県以外の、今まで開催されていなかった地域でも開催させていただけるよう、鋭意準備中です。詳細は追って日本弁理士会東海支部のホームページ等にて発表させていだだきます。奮ってご参加下さい。

弁理士 田辺 政一