特許公開公報は、近未来をのぞく扉として楽しむこともできる。気になるメーカーが最近どんな出願をしたのか
を特許電子図書館などで検索して、近い将来こんな商品が出るかもしれないのかといったように。たまに、「え?
こんな需要あるの?」とか、「採算合わなさそう」と思えるような発明もある。でも、こう思ってしまうのは、私
が博打嫌いなのと、私の想像力の乏しいからだろう。
「やらない後悔より、やった後悔を選ぶ」がモットーの友人は、大きな買い物をしてそれがその先無駄になって
もさほど後悔しないという。特許もそれに似ているのかもしれないと、ふと感じた。こんなアイデアなんて、と思
っていたものが、宝に化けることだってあるだろう。未来になにが起きるのか誰にもわからないから、多少博打的
ではあるが。
ただ、その友人に、次の日二日酔いで後悔するのは容易に想像できる未来なのだから、深酒は控えればいいのに
と進言したい。
弁理士 生田 直子