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新聞掲載記事

更新:2013/08/30

「中小企業のための知財経営サロン」の開講式が開催される

1.「中小企業のための知財経営サロン」とは

 特許(技術)・商標(ブランド)・意匠(デザイン)・著作権などの知的財産権は、事業を行う上での大きな武器となります。逆に、有効な知的財産権を他社に所有されると、事業にとって大きな脅威となりかねません。このように知的財産権は事業を行う上で大きな影響力を持つものではありますが、知的財産権を有効活用するためには特許法などの専門的な知識を要するためとっつきにくい側面もあります。実際、多くの中小企業の経営者の方は、さまざまな知財関連の悩みを持たれているのではないでしょうか。
 今回、そのような中小企業の経営者の方々のために、愛知県と日本弁理士会東海支部とが共催で「中小企業のための知財経営サロン」を開催することになりました。本サロンは、愛知県がこれまで行ってきた「あいち知財経営塾」と、日本弁理士会東海支部がこれまで行ってきた「知的財産サロン」とが統合されたものです。
 本サロンでは、「知的財産についての知識を得る機会がない」、「知的財産活動をどうやって行ったらいいか解らない」、「知的財産について何らかの活動を行っているが、満足していない」といった悩みを抱えた中小企業経営者5~10名と弁理士2~3名とが1つのグループとなり、ゼミ形式で特定のテーマに関してディスカッションを行うことを予定しています。また、本サロンは、各経営者の方々の悩みを解決することだけでなく、ディスカッションに際して経営者の方々の間で積極的な意見交換が行われるようにすることで経営者間での交流が行われるようにすることも目的としています。
 本サロンは、7月~2月(8月除く)に月に1度のペースで日本弁理士会東海支部の会議室にて開催される予定です(毎月の第3木曜日17時~19時)。基本的には経営者の方々の悩みに関連した内容をテーマとしてディスカッションを行う予定ですが、助成金に関する説明会、愛知県における知的財産活動についての成功事例紹介、他社の見学会なども行う予定です。また、本サロンに参加された方からの要請に応じて、個別相談や出張支援も行う予定です。個別相談では、弁理士が具体的案件について相談に応じることを予定しています。また、出張支援では、本サロンに参加された方の会社に弁理士が出向いて個別指導に応じることを予定しています。出張支援としては、例えば、発明の発掘、社員に対する知的財産に関するセミナー、IPDLの使い方の説明などが挙げられます。

2.開講式の内容

 本サロンには既に多数の方からご応募を頂いており、その中から約20名の経営者の方(もしくはそれに準ずる方)に参加して頂くことが決定し、6月20日に日本弁理士会東海支部の会議室にて開講式を行いました。開講式では、愛知県側および日本弁理士会側のそれぞれが開講のあいさつを行い、さらに本サロンの運営説明を行った後に、日本を含め世界各国で行われているアップルとサムスンの知財バトルについてミニセミナーを開催しました。また、開講式の終了後は懇親会を行い、参加して頂いた経営者および本サロンの担当弁理士の間でざっくばらんな意見交換が行われました。

3.最後に

 本サロンは、定員40名として今後も参加者を募集していく予定です。「これから知的財産活動を積極的に展開していきたい」、「現在行っている知的財産活動を見直し、効率を向上させたい」といったお考えをお持ちの中小企業経営者の皆様、奮ってご参加下さい。
(詳細は東海支部ホームページに掲載しております。)

日本弁理士会東海支部 知的財産支援委員会
委員 弁理士 安藤 悟