ご縁あって、僅かではあるが、社会人、未就職者、小学生、中学生、大学生をそれぞれ対象とした知的財産教育のお手伝いをさせて頂いた。何をするにしても気持ちが大切だ。難しい話を押し付けて、つまらないという印象を与えてしまえば、知財教育はそれで失敗だと思っている。教える立場にある者の話し方や態度は、聞く側にとって見れば重要だ。話し方や態度で、知的財産法のイメージを悪化させることは簡単だと思うからだ。そうさせないために気を使ってきたが、知的財産法のイメージを良くできたかは分からない。講義になると静かに聴講してもらえるが、話すだけ話して終わりになることが多い。大抵の講義は静かに終わることになる。ところが、文章で感想文などを書いてもらう場合には、嬉しいお世辞が並べられたりする。お世辞と分かっていながら、やって良かったと思う瞬間だ。文章を書くことは大事だと思う。悪いことはあまり書けないし、短い時間内で会話をするのは難しいことだから。
弁理士 平野 圭二