東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2009/08/31

「弁理士の日」記念イベントを開催!~中小企業を対象に新たな催し~

 日本弁理士会東海支部では、去る6月27日(土)に、「弁理士の日」の記念イベントを開催いたしました。今年は、弁理士制度が法制化されて110年の記念の年でもあります。日本弁理士会東海支部が開催した今年の記念イベントでは、昨年を上回る延べ279名の来場者となり、盛況のうちに終了することができました。
 今年は、大きく分けて知財セミナー1、知財セミナー2、無料特許相談、インターネット検索体験及び若手弁理士による催しの五つを柱に開催しました。

知財セミナー1

 知財セミナー1では、今年の日本弁理士会東海支部のメインテーマでもある中小企業支援を目的としてセミナーを行いました。
 午前の第一部は、「中小企業のための特許契約ポイント」と題して、約70名の参加者を対象に、失敗しない大企業や大学とのライセンス契約・共同開発契約の結び方を中心に解説を行いました。
 午後の第二部は、「中小企業の成功事例解説」と題して、約40名の参加者を対象に、成功企業は知的財産をどのように使ったのかという観点から解説を行いました。
 また、第三部では「知的財産権を活用して不況を脱出する方法」と題して、約50名の参加者を対象に、恒例の弁理士劇団による寸劇を行いました。取引先大手企業からの受注の減少によって経営危機に陥った企業が、以前取得した自社の周辺分野の特許を利用することにより、経営を見事立て直し、成功へと繋げるサクセスストーリーを弁理士が演じました。

知財セミナー2

 知財セミナー2では、中小企業の方に限らず、幅広い方々を対象に、知的財産の基礎知識の提供を目的としてセミナーを行いました。
 午前の第一部では、「アイディアを思いついた!さてどうする?」と題して、約40名の参加者を対象に、セミナーを行いました。日頃、ふとしたきっかけで思い浮かんだ様々なアイディアを、どのような法律・手続で保護するのかを解説しました。
 午後の第二部では、「知らないと大変!商標の基礎知識」と題して、約40名の参加者を対象に、調査から権利の取得・活用までを解説しました。

無料特許相談

 無料特許相談では、東海支部に所属するベテランの弁理士を相談員として、知的財産に関する具体的な相談を受け付けました。

インターネット検索体験

 インターネット検索体験では、調査の経験豊富な弁理士が特許電子図書館(IPDL)で提供される膨大な情報から希望する情報へより迅速かつ正確にアクセスするためのコツを提供しました。

若手弁理士による催し

 今年から新たな催しとして、「若手弁理士による職業紹介・相談会」を行いました。この催しは、若手弁理士に対外的な活動を経験してもらうとともに、知的財産のプロとしてスタートを切ったばかりの弁理士から知的財産の世界へ足を踏み入れようとする次世代の人材へ情報を提供する機会を与えることを目的として行いました。
 午前の第一部では、学生を対象に、弁理士という職業の紹介を、フレッシュな弁理士とベテランの弁理士とによるパネルディスカッション形式で行いました。
 午後の第二部では、弁理士試験の受験生を対象に、今年の4月に登録したばかりの若手弁理士が昨年の弁理士試験合格までの体験談を発表しました。

今年のイベントを振り返って

 例年「弁理士の日」記念イベントでは、特許、意匠、商標、著作権など、特にテーマを決めることなく、知的財産に関する情報を満遍なく提供してきました。これに対し、今年は、昨年秋からの厳しい経済状況を踏まえ、中小企業の支援をメインテーマとして的を絞ったセミナーを試みました。周知不足など、まだまだ改善すべき点はあったとは思いますが、今回の催しが東海地区における製造業の業績回復の一助になればと願っています。
 私たち東海支部では、毎年9月から翌年2月にかけて知的財産の基本から応用までをセミナー形式で解説する「休日パテントセミナー」も開催しています。この「休日パテントセミナー」も中小企業の支援をテーマとした内容を検討していますので、興味がある方は是非ご参加ください。

日本弁理士会東海支部 UR-10委員会
委員長 弁理士 南島 昇