東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2008/09/27

休日パテントセミナー

 最近、新聞やテレビで〝知的財産〟という言葉を耳にする機会が非常に多くなってきました。国内・国外を問わず、知的財産の重要性が向上しているようです。そのため、〝知的財産〟について色々と知りたい、学習したいと思われている方も多いと思います。
 しかしながら、知的財産について総合的に習得したくても、そのような機会はあまりありません。また、知的財産関連の本を読んでみても、決してとっつき易い内容ではないでしょうし、一、二冊読んでも、なかなか全体像をつかみきれないでしょう。結局、何が何だか分からないまま、という方もいらっしゃるのではないかと思います。

 そこで、お勧めしたいのが、私ども日本弁理士会東海支部が主催する「休日パテントセミナー」です。
 このセミナーは、日本弁理士会東海支部が社会貢献活動の一環として行っているもので、どなたでも来て頂くことができる無料の市民講座です。知的財産権制度全般にわたって、十回に分けて講義を行います。
 平成十二年度から毎年開催しており、本年度で九回目となります。
 本年度のセミナーは、九月十三日(土)の「ブランドの保護 ~商標を取り巻く最近の動向~」を皮切りに、約六カ月にわたって基礎編の五回の講義と応用編の五回の講義を行う予定です。基礎編では、これまで知的財産とは関わりのなかった方にも良く分かるような初歩的な内容の講義を行います。
 一方、応用編では、特許出願書類の書き方を実践する内容の講義や、最近の知財関連判決を紹介する内容の講義等、知的財産の関連業務を行っている方にも満足頂けるような一歩進んだ内容の講義を行います。また、特許制度を中心に講義を行いますが、商標制度、著作権制度、外国制度、学校での知的財産教育を取り扱った講義も盛り込まれています。全ての講義を聴講していただければ、知的財産権制度の概要や最近の動向等を一通り御理解頂けるものと思います。

 例年、このセミナーには、企業の知的財産関連業務関係者、技術者、中小・ベンチャー企業の経営者、個人発明家、主婦、弁理士志望者等、様々な方々が参加されています。また、近年、知的財産の重要性の高まりに伴って、参加者の方々の層が一段と広がっているようです。このセミナーが、単に講義を聴講する場ではなく、知的財産を学ぶ方々の交流の場となれば、主催する側としては嬉しい限りです。
 講義を担当させて頂くのは日本弁理士会東海支部の精鋭弁理士です。私自身も同種のセミナーで何度かお話しをさせて頂いたことがありますが、講義後に聴講された方から鋭い質問を受けると、〝より専門的な知識〟や〝より新しい情報〟の習得に切磋琢磨せねばと身の引き締まる思いがいたします。休日パテントセミナーを通じて、講義をする弁理士および聴講される方々のお互いのレベルアップを図ることができれば、ものづくり王国〝東海″のさらなる発展に貢献できるのではないかと思います。

 今年度のセミナーも、昨年度に引き続き、交通の便の良い伏見の名古屋商工会議所ビルで行います。また、同様のセミナーを、静岡県、岐阜県、長野県、三重県でも開催します。初めての方も、リピーターの方も、皆様お誘い合わせの上、是非、御参加下さい。なお、詳細は、当支部のホームページご覧下さい。


日本弁理士会東海支部 知的財産権制度推進委員会
副委員長 尾崎 隆弘