東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2008/08/27

「弁理士の日」記念イベント2008を開催しました!

●日本弁理士会東海支部では、去る6月28日(土)に、「弁理士の日」の記念イベントを開催いたしました。このイベントは、弁理士制度が法制化された明治32年7月1日の「弁理士の日」を記念して、日本弁理士会が毎年7月1日の直近の土曜日に全国で開催しています。日本弁理士会東海支部では、今年も、午前の第一部、午後の第二部及び第三部の全三部構成でこのイベントを開催したところ、延べ235名の来場者があり、例年に劣らない盛況のうちに終了することができました。

●今回のイベントは、大きく分けて知財セミナー1、知財セミナー2、無料特許相談及びインターネット検索体験の四つを柱に開催しました。知財セミナー1では、商標・著作権関連のセミナー、及びメインイベントの寸劇を開催し、知財セミナー2では特許関連のセミナーを開催しました。
・知財セミナー1
 知財セミナー1では、午前の第一部として「実例に基づく著作権侵害の実例」をメインテーマにセミナーを行いました。このセミナーでは、日頃行う何気ない行為が著作権を侵害する行為に該当するおそれがあることを、実例をあげて解説しました。
 午後の第二部では、「身近な商標の世界」をメインテーマにセミナーを行いました。このセミナーでは、日本国内だけでなく、外国における商標権の重要性を解説するとともに、外国における商標権の取得及び活用についても解説しました。
 そして、午後の第三部では、この日のメインイベントとも言える「弁理士劇団による寸劇」を行いました。この寸劇では、特許権侵害をはじめとする知的財産の紛争に巻き込まれたとき、コストがかかり長期戦となる侵害訴訟に至る前に、訴訟に近似した手続により紛争を解決する手段として日本知的財産仲裁センターによる「調停」及び「仲裁」を利用して、迅速かつスマートに紛争を処理する方法を実演を盛り込んで解説しました。
 この寸劇は、シナリオの作成をはじめとして、解説、出演及び照明などのすべてが東海支部に所属する弁理士によって行われました。ストーリーは、特許権の侵害紛争とは思えない笑いの絶えない大変ユニークなものでした。寸劇を鑑賞された方々も、日頃は生真面目な弁理士の意外な一面を知ることができ、弁理士をより身近に感じられたのではないでしょうか。

・知財セミナー2
 知財セミナー2では、午前の第一部として「これって発明?」をメインテーマにセミナーを行いました。このセミナーでは、日本語が意味する発明と特許法が規定する発明との違い、特許法で保護される発明は具体的にはどのようなものであるかを、判例や実例を含めて解説しました。
 また、午後の第二部では、「最近の判例」をメインテーマにセミナーを行いました。このセミナーでは、最近話題となった判例からキヤノンの「インクカートリッジ事件」を取り上げて、リサイクルと特許との関係について詳細に解説しました。
・無料特許相談
 無料特許相談では、東海支部に所属するベテランの弁理士を相談員として、知的財産に関する具体的な相談を受け付けました。熱心な参加者と相談員とによる真剣なやりとりが見られました。
・インターネット検索体験
 特許電子図書館(IPDL)では、インターネットを利用して先行技術など各種の情報を無料で提供しています。一方、IPDLで提供される情報が拡大するにつれて、思い通りの情報を取得するためにはある種のコツが必要になってきています。インターネット検索体験では、調査の経験が豊富な弁理士がIPDLで提供される膨大な情報から希望する情報へより迅速かつ正確にアクセスするためのコツを提供しました。

●東海支部主催の催しへのお誘い
 今回の「弁理士の日」記念イベントは、東海支部役員、ベテラン・若手がバランスよく構成された知的財産制度推進(知推)委員会、及び登録10年未満の若手で構成されたUR-10委員会に所属する弁理士を中心に運営されました。この知推委員会及びUR-10委員会は、毎年秋から冬にかけて知的財産の基本から応用までをセミナー形式で解説する「休日パテントセミナー」も開催しています。これら「弁理士の日」記念イベント及び休日パテントセミナーは、東海地域における知的財産制度の普及に定着しつつあると思っております。これからも、私たち日本弁理士会東海支部は東海地域における知財力の向上に努めて参りますので、日本弁理士会東海支部が開催する各種の催しへ皆さんも是非ご参加ください。


日本弁理士会東海支部 UR-10委員会
副委員長 弁理士 南島 昇