東海会の活動について

新聞掲載記事

更新:2004/04/21

日本弁理士会東海支部【新年度の取り組み】~弁理士の社会貢献活動の充実を目指して~

 平成16年度日本弁理士会東海支部支部長に4月1日付けで就任いたしました。昨年来中部経済新聞社様のご好意により知的財産に関する記事を毎月1回の割合で掲載させていただいておりますが、この機会に平成16年度の日本弁理士会東海支部の取り組みについて説明させていただきます。
 昨年度の日本弁理士会東海支部では「委員会の機能高める」、「外部支援活動の強化」、「休日の市民講座充実」という目標を掲げて一年間活動してきましたが、その活動が以下のように実を結び、今年はその実を大きく育てること及び継続して実施することを目的としています。具体的には、以下の通りです。

(1)あいち知的財産創造プランの実現へ向けての支援
 平成16年3月15日付けで、愛知県は知財立県を目指して「あいち知的財産創造プラン」を発表しました。このプランで県が目標とする点は、「知的財産とそれを産み出す技術・技能を大切にする風土が広がり、「ものづくり」と「知恵づくり」が集積することにより、知的財産を活かした新規事業やベンチャー企業の創出が進む元気でたくましい地域づくり」としています。
 この目標を達成するための方策の1つとして、知的財産の重要性を企業や大学、県民に啓発するとともに、知的財産に関する各種の相談機能を強化していくことが重要である、としてその役割の一端を弁理士会が担うことを期待されています。このような期待に応えるために、弁理士会東海支部としましては、愛知県と緊密な連絡を取りながら目標達成に向けて支援等を行いたいと考えています。

(2)教育機関への支援
 昨年度、弁理士会東海支部は、東海支部地域に所在する小・中・高等学校及び大学等の教育機関に対し、学生や教職員向けに特許権や著作権などの知的財産を尊重する意識を身に付けさせるための「教育機関支援機構」を立ち上げました。これは、先の「あいち知的財産創造プラン」にも盛り込まれた具体的な方策の1つであり、また、昨年度策定された知的財産基本法にも盛り込まれている方策でもあります。
 特に、大学は本年4月1日から実施された独立行政法人化への移行にともなって知的財産の重要性を十分に認識されていますので、弁理士会東海支部としましては、30名弱の派遣会員を確保し、各大学からの要望に即応できる準備をしています。また、小・中・高等学校への講師派遣も120名余りの会員が協力を申し出ていますので、派遣要請があれば何時でも対応できる体制にあります。したがいまして、弁理士会東海支部としまして、本年度の大きな目玉事業として教育機関の支援を積極的に行いたいと考えています。

(3)一般市民向け「休日パテントセミナー」の継続開催
 昨年度は、平成12年度から開催しています名古屋会場の他に、愛知県との共催により豊橋会場、及び静岡県在住会員の協力により静岡会場でもそれぞれ5~7回開催しました。本年度も継続してこれらを行いたいと考えていますし、愛知・静岡両県だけでなく東海支部の管轄地域である岐阜・三重・長野でも開催できるか否か検討してみたいと考えています。

 以上、平成16年度の日本弁理士会東海支部の取り組みについて説明してきましたが、上記以外でも従来から行われています各種機関への講師の派遣、セミナーや講演会の開催、特許無料相談等の知的財産昂揚普及活動も行っております。知的財産についての専門家である我々弁理士は、社会からの知的財産に対する要望を満たす社会貢献活動に積極的に取り組むべきであるとの認識を近年強く認識していますので、お気軽にご利用ください。

 

日本弁理士会東海支部
支部長 今崎 一司