最近、新聞やテレビで“知的財産”という言葉を耳にする機会が非常に多くなってきました。国内・国外を問わず、知的財産の重要性が向上しているようです。そのため、“知的財産”について色々と知りたい、学習したいと思われている方も多いと思います。
しかしながら、知的財産について総合的に習得したくても、そのような機会はあまりありません。また、知的財産関連の本を読んでみても、決してとっつき易い内容ではないでしょうし、1,2冊読んでも、なかなか全体像を掴みきれないでしょう。結局、何が何だか分からないまま、という方も随分多いのではないかと思います。
そこで、お勧めしたいのが、私ども日本弁理士会東海支部が主催する「休日パテントセミナー」です。
このセミナーは、日本弁理士会東海支部が社会貢献活動の一環として行っているもので、どなたでも来て頂くことができる無料の市民講座です。知的財産権制度全般にわたって、数回に分けて講義を行います。平成12年度から毎年開催しており、本年度で8回目となります。
本年度のセミナーは、9月8日(土)の「知的財産権制度の概要」を皮切りに、約6ヶ月にわたって基礎編の5回の講義と応用編の4回の講義とを行う予定です。基礎編では、これまで知的財産とは関わりのなかった方にも良く分かるような初歩的な内容の講義を行います。
一方、応用編では、特許出願書類の書き方を実践する内容の講義や、最近の知財関連判決を紹介する内容の講義等、知的財産の関連業務を行っている方にも満足頂けるような一歩進んだ内容の講義を行います。また、特許制度を中心に講義を行いますが、商標制度や意匠制度を取り扱った講義も盛り込まれています。全ての講義を聴講して頂けば、知的財産権制度の概要や最近の動向等を一通り御理解頂けるものと思います。
例年、このセミナーには、企業、大学等にて実際に知的財産関連業務に携わっておられる方、開発業務に携わっておられる技術者の方、中小、ベンチャー企業を経営しておられる方、個人発明家の方、主婦の方、弁理士志望の方等、様々な方々が参加されています。また、近年の知的財産の重要性の向上に伴って、参加者の方々の層が一段と広がっているようです。このセミナーが、単に講義を聴講する場ではなく、知的財産を学ぶ方々の交流の場となれば、主催する側としては嬉しい限りです。
講義を担当させて頂くのは、日本弁理士会東海支部の精鋭弁理士です。私自身も同種のセミナーで何度かお話しをさせて頂いたことがありますが、講義後に聴講された方から鋭い質問を受けると、“より専門的な知識”や“より新しい情報”の習得に切磋琢磨せねばと身の引き締まる思いが致します。休日パテントセミナーを通じて、講義をする弁理士および聴講される方々のお互いのレベルアップを図ることができれば、ものづくり王国“東海”のさらなる発展に貢献できるのではないかと思います。
今年度のセミナーも、昨年度に引き続き、交通の便の良い伏見の名古屋商工会議所ビルにて行います。また、同様のセミナーを、静岡県、岐阜県、長野県、三重県でも開催します。初めの方も、リピーターの方も、皆様お誘い合わせの上、是非、御参加下さい。なお、詳細は、当支部のホームページを御覧下さい。
日本弁理士会東海支部 知的財産権制度推進委員会
副委員長 弁理士 井上 敬也
副委員長 弁理士 井上 敬也